持病があっても入れる保険は必要ない

持病があっても入れる保険は必要ない

保険は健康な人しか入れません。

ですが保険市場は飽和状態にあり、新たな加入者を集めるために登場したのが緩和型保険です。
引受基準緩和型保険（緩和型）とは、所定の告知項目に該当しなければ契約できるという保険です。

いわゆる「持病があっても入れる保険」で、
通常の保険よりも申し込み条件が緩くなっているため緩和型と言います。

今回は緩和型保険の必要性について解説します。

●値段は倍で、保障は半分。でも入りたい不思議

平成１９年の厚生労働省の労働者健康状況調査によると
労働者の３１％が持病を抱えているということです。

３割の全てが通常の保険に入れないとは限りませんが、
保険会社は健康状態の多少悪い人でも契約が欲しいのです。

その代わり、保険料は２倍で保障は半分（契約から最初の一年）です。
生命保険は終身保険の終身払いのみで、保険金は３００万までの所が多いです。
これって全然良い商品じゃないですよね？

それでも人間不思議なもので、
健康なうちは保険なんていらないと考えているのに、
病気になると不安になって保険が欲しくなるのです。

私も、がんで手術をしたお客様から「もっと保険が欲しい。入れる保険はない？」
と聞かれたことがあります。
がんで手術受けてたら保険入れないですよ…
（探せばあるかもしれないけどうちの会社にはなかった）

保険は、潜在的な不安が顕在化していないと売ることが難しい商品です。
一度病気を経験した人は不安が顕在化しているため、売りやすいということです。

でも、緩和型ははっきり言って入る価値のない保険ばかりです。

●緩和型はこんなに高い！

・保険料は１.５倍〜２倍
・一年以内の給付金。保険金は通常の半額

緩和型保険の加入者は６割が６０歳以上です。
もともと保険料の高い世代ですが、緩和型医療保険だと基本保障だけでも
６５歳男性で１６,０４６円もします。

通常の医療保険でも、給付金を受け取れるのは全体の２割で、
平均金額はたったの１０万円です。

割高な緩和型保険では損する確率も高く入るべきではありません。

●若い人の死亡率はとても低い

医療保険は基本的に必要なく、生命保険が必要なのは子供が小さい若い親だけです。

若い人の死亡率は低く、平成21年簡易生命表によると
３５歳男性で１０００人に1人以下、４５歳男性で１０００人に2人、
女性はその半分です。

持病で若干死亡率が上がったとしても、まだまだ可能性はとても低いです。

緩和型に入るくらいならしっかりと貯金して、
低コストで暮らせる生活習慣を身につけた方がよほど合理的です。
貯金なら使い道は自由で元本割れはしないのですから。

●まとめ

緩和型保険の必要性について解説しましたが、いかがでしたか？

持病があるのは親世代が多いと思いますので、もし身内が検討しているようなら
「保険に入るより貯金してくれた方が安心」と伝えるのも良いですね。

この記事をご覧の方は、自分の保険に関心が高いタイミングだと思います。
もしかしたらかけすぎかも、でもどこから減らしたらいいんだろう？とお考えかもしれません。

でも、保険選びってなかなか難しいですよね。
以前は良くても、生活の変化により最適な保険も変化します。
かけすぎていたり、全然足りなかったりします。

保険料にも注意が必要です。
保険は長く払うものなので数百円の保険料の差でも、積み重ねると数十万円になることもあります。

保障内容が本当に自分に合っているのか、どこを変えれば良いのか、自分で判断するのは難しいです。
そこでおすすめなのが、プロに相談することです。

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ネットでは試算のできない商品の中に、良いものが見つかることもあります。
また、相談したからといって必ず保険に加入しなければならないわけではありません。

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