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長期入院や高額療養費制度崩壊への備えは必要か?

長期入院や高額療養費制度崩壊への備えは必要か?

医療保険が不要というと、主な反論が2つあります。

・長期入院では経済的ダメージが大きい
・高額療養費制度などの社会保障がいつまで保つかわからない

この記事では、長期入院や高額療養費制度崩壊への備えの必要性について解説します。

・長期入院する確率は全入院の4.4%
・長期入院に対応した医療保険は割高
・自己負担が今後引き上げられても、医療保険が赤字になる商品であることは変わらない
・どちらにしても貯金で備えた方が合理的
・健康体と低コストで生活できるようにしておくことが一番のリスク回避

●長期入院になる病気と確率

長期入院になる病気はこちらです。

・統合失調症などの精神疾患
・アルツハイマー
・認知症
・脳血管の病気

厚生労働省患者調査によるとこれらの病気になると、
平均93日〜561日の入院が必要になります。

ですがこれらの病気で入院する確率は0.03〜0.23%です。
県民共済はコスパ最高の医療保険で解説した通り、現役世代の入院確率は1%未満。

60歳までに入院する確率は1%で、
長期入院(61日以上)は全入院の4.4%です。

つまり9割以上の患者は60日以内に退院しています。
1%のさらに4、4%に、割高な保険で備えるのは得策と言えるでしょうか?

●長期入院時の自己負担

年収370万円までなら、ひと月当たりの自己負担額は57,600円。
30日入院した場合の食事代は41,400円。

日本人の年収の中央値は350万のため、ほとんどの人が合わせて99,000円の負担となります。

ひと月で10万の出費は確かに大きいですが、入院してる間は食費などの生活費が下がります。逆に一人暮らしなら家賃などの固定費以外は少なくできます。

家族がいる場合でも、ある程度の貯金があれば対応できます。そう考えると、どんな状況でも発生する固定費を下げることがとても重要ともいえますね。

節約効果の高い固定費の減らし方まとめ

また長期入院に対応した医療保険は割高です。
あまりにも確率の低いリスクに割高の保険で備える意味はあまりないと思います。
確率が低い上に、経済的負担もそこまで大きくないからです。

以前看護師の方に入ってる保険を見せてもらったことがあります。

「長期入院したら、経済的に死ぬから」
ということで、長期入院を手厚く保障する医療保険ばかり2〜3万円位入っていました。

仕事柄毎日そういう患者を目にしているから不安になるようです。
毎日接していると、レアケースだということも認識できなくなるのかもしれません。

強い信念のもと加入してるので私も触れませんでしたが、人は不安を強く感じると解決策を準備したくなります。それが合理的でなくても、感情で動いてしまうのです。

●高額療養費制度の改悪に備える

少子高齢化により現行の高額療養費制度が保てなくなり、自己負担額が増えていくということです。
確かにそれは避けられないでしょう。

2017年から段階的に高齢者の自己負担額が引き上げられました。
ですがこれは、もともと優遇されていた高齢者の負担額が収入に応じて現役世代と同等になったというだけで、大幅な引き上げではありません。

それでも今後、さらなる自己負担額の引き上げや、窓口の3割負担も引き上げになる可能性は高いです。とはいえ、今回の高齢者の自己負担額引き上げにもあるように、大幅な引き上げが短期間に行われることは起こりにくいです。徐々に上がっていき、20代、30代の若者が高齢者になる頃には今より負担は大きくなると思います。

それでも、医療保険の仕組み上払った金額以上に受け取ることはほとんどありません。
医療保険が必要ない理由と、必要な理由7つへの反論
自己負担額がどんどん引き上げられても、医療保険より貯金の方が優秀であることに変わりはないのです。

●医療保険は日進月歩

医療保険は時代とともに内容が良くなっていきます。
もし今後、自己負担が大きくなった未来に対応できるような優れた仕組みの医療保険が発売されれば
加入の余地はあるかもしれません。

でも、それはその時に考えれば良いと思います。

現在の医療制度は永遠には無理でもしばらくは維持できます。
それまでは保険料分貯蓄し投資で増やした方が賢明です。

年数とともに健康状態が悪くなり、保険加入へのハードルが上がる
ということもありますが、そもそも健康でいることが大前提なのです。

ほとんどの病気は生活習慣の乱れから起きます。
バランスの良い食事、十分な睡眠、ストレスのない生活、禁煙、適度な運動など
誰にでもわかる健康な生活を心がければ、病気の発生は防げるのです。

実際50代、60代でも健康体で問題なく保険に加入できる方も多いです。
支出を抑えながら貯蓄と投資で資産を増やして行けば、不安も解消できるはずです。

●まとめ

長期入院や高額療養費制度崩壊への備えの必要性について解説しました。

・長期入院する確率は全入院の4.4%
・長期入院に対応した医療保険は割高
・自己負担が今後引き上げられても、医療保険が赤字になる商品であることは変わらない
・どちらにしても貯金で備えた方が合理的
・健康体と低コストで生活できるようにしておくことが一番のリスク回避

この記事をご覧の方は、自分の保険に関心が高いタイミングだと思います。
もしかしたらかけすぎかも、でもどこから減らしたらいいんだろう?とお考えかもしれません。

でも、保険選びってなかなか難しいですよね。
以前は良くても、生活の変化により最適な保険も変化します。
かけすぎていたり、全然足りなかったりします。

保険料にも注意が必要です。
保険は長く払うものなので数百円の保険料の差でも、積み重ねると数十万円になることもあります。

保障内容が本当に自分に合っているのか、どこを変えれば良いのか、自分で判断するのは難しいです。
そこでおすすめなのが、プロに相談することです。

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複数の保険を扱う代理店なので、本当に合った保険を探すことができます。

ネットでは試算のできない商品の中に、良いものが見つかることもあります。
また、相談したからといって必ず保険に加入しなければならないわけではありません。

保険加入は納得した場合のみで良く、無理な営業もしないため安心して下さい。

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こえふ
元保険屋でシングルマザー。最近はマスクの弊害を伝える漫画を書いてます。生活コストの減らし方、節約・投資・保険・ミニマリストなどお金に関するお得な情報を発信中。
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